担当授業

担当授業科目

2025年度

[前期]言語教育科学論特殊講義(博士前期課程)

授業のテーマ 外国語の獲得・処理・学習:心理言語学的アプローチ
授業の到達目標 言語教育研究に対する心理言語学的アプローチ・方法論について学び、授業実践と基礎研究を視野に入れた研究能力を育成することを主たる目標とします。言語の理解(いかに言語を通して意味を理解するか)と言語の表出(いかに意味を言語によって表出するか)にかかわる心理的な処理機構を扱う心理言語学を概説し、これによって言語に対する理解を深め、言語教育(母語・外国語)について考える際の基盤的知識の形成を目指します。
具体的には,①心理言語学実験の方法論とデータ処理について、言語教育への心理言語学的アプローチとはどのようなものか,基本的に第一言語の研究に基づき,その基本的な考え方と手法を理解すること,②外国語学習者の言語情報処理について,母語及び外国語学習者を対象とした研究にもとづき,言語情報処理の認知メカニズムについて理解し,言語教育におけるさまざまな言語活動と関連付けてとられることができるようになることを目標とします。
授業の概要と計画

【授業の概要】
前半は、心理言語学実験の方法論とデータ処理をテーマに、言語教育への心理言語学的アプローチとはどのようなものか,基本的に第一言語の研究に基づき,その基本的な考え方と手法を紹介します。後半は、外国語学習者の言語情報処理の諸相をテーマに、外国語学習者を対象とした研究にもとづき,言語情報処理の認知メカニズムについてさまざまな角度から考察します。

【授業の計画】
第1回 導入:外国語の獲得・処理・学習:心理言語学的アプローチ(対面授業:教室D615)
第2回 メンタルレキシコン:語彙の獲得・学習・処理1
第3回 メンタルレキシコン:語彙の獲得・学習・処理2
第4回 実験言語学入門
第5回 文理解1
第6回 言語データの処理方法1
第7回 文理解2
第8回 文章理解1
第9回 言語データの処理方法2
第10回 文章理解2
第11回 文章理解3
第12回 言語実験の諸相1
第13回 文産出
第14回 言語実験の諸相2
第15回 総括にかえて:Story Retellingの科学

[前期] 言語教育科学論特別演習

授業のテーマ 応用心理言語学研究の最前線
授業の到達目標 横川研究室で取り組んでいる研究プロジェクト「外国語運用能力の熟達化に伴う言語情報処理の自動化プロセスの解明」を念頭に置いて,第二言語の獲得・処理・学習にかかわる心理言語学・認知神経心理学および関連領域の最新の研究成果について,学術論文の輪読・検討およびディスカッションを通じて理解を深めることを目標とする。
具体的には,①学術論文の構成,論理展開(ムーブ),特有の表現形式などについて理解し,要点を読み取ることができるようになること,②学術論文の読解およびレビューを通して,これまでの当該領域の知見について一定の理解ができるようになること,③学術論文の読解およびレビューに基づく討議を通して,自身の研究領域と関連付けて考えることができるようになること,を目標とする。この授業では,とくに③を重視する。
授業の概要と計画

【授業の形態】
この授業は,対面形式としますが,感染状況や各自の健康事情などにより遠隔で出席することも可能です(対面と遠隔授業の併用)。

【概要・計画】
  • ①授業は、担当者による学術論文のレビュー,受講生全員によるディスカッションを中心としたセミナー形式で進める。
  • ②原則として各回1本の論文を輪読する。担当者は授業日一週間前までにDropBoxに論文PDFをアップし、当日は内容をまとめたレジュメを配布する。
  • ②担当者以外は、論文の内容に関する質疑、ディスカッションになりうるコメントを用意して授業に臨むことが期待されている。また、担当者は、発表後2週間以内に、レジュメの修正版にコメント(ディスカッション)を加えたファイルをDropBoxにアップする。
【輪読雑誌】
輪読する学術雑誌は、主として以下のものとする(神戸大学電子ジャーナルにて利用可)。各担当者の研究テーマおよび研究プロジェクトに即して、輪読論文を選定することとする。
  • ・Journal of Memory & Language
  • ・Journal of Psycholinguistic Research
  • ・Language & Cognitive Processes / Language, Cognition and Neuroscience
  • ・Cognition
  • ・Journal of Experimental Psychology
  • ・Psychological Review
  • ・Memory & Cognition
  • ・Language and Speech
  • ・Language & Brain
  • ・Journal of Neurolinguistics
  • ・Journal of Cognitive Neuroscience
  • ・Language Learning
  • ・System
  • ・Applied Psycholinguistics

[後期] 英語科教育論D(国際人間科学部)

授業のテーマ 英語科授業づくりの原理と指導の基本
授業の到達目標

①英語科授業の基本的な考え方について理解する。

②指導のさまざまなプロセスにおける授業の組み立て方について理解する。

③英語科授業づくりの原理と指導の基本にもとづき,授業計画を立てることができるようになる。

授業の概要と計画

第1回(10/02) 授業科目オリエンテーション/授業をどう組み立てるか-応用・発展が効く授業の基本的な構成【注】履修を予定している人は第1回の授業に必ず出席すること。
第2回(10/09) 授業の組み立て:Warm-Up / Review
第3回(10/16) 授業の組み立て:Oral Introduction(中学校編)
第4回(10/23) 演習:Oral Introduction (1)
第5回(10/30) 授業の組み立て:Oral Introduction(高等学校編)
第6回(11/13) 演習:Oral Introduction (2)
第7回(11/20) 授業の組み立て:Explanation(中学校編・高等学校編)
第8回(11/27) 中間まとめ/中間試験またはレポート
第9回(12/04) 授業の組み立て:Model Reading / Reading Aloud
第10回(12/11) 授業の組み立て:Activities(中学校編)
第11回(12/18) 演習:板書とRetelling(1)
第12回(12/25) 授業の組み立て:Activities(高等学校編)
第13回(01/08) 演習:板書とRetelling(2)
第14回(01/22) 演習:Summary Writing
第15回(01/29) 授業の組み立て:Consolidation
第16回(02/05) 総括/期末試験またはレポート

[後期] 外国語教育システム論演習

授業のテーマ 外国語運用能力の熟達化に伴う言語情報処理の自動化プロセスの解明
授業の到達目標 「外国語運用能力の熟達化に伴う言語情報処理の自動化プロセスの解明」をテーマに,外国語の獲得・処理・学習にかかわる心理言語学・認知神経心理学および関連領域の最新の研究成果について,文献の輪読・検討およびディスカッションを通じて理解を深め,外国語の獲得・処理・学習への応用可能性について考察できるようになることを目標とする。
授業の概要と計画

第1回 授業科目オリエンテーション/人間の言語情報処理:概説Ⅰ
第2回 人間の言語情報処理:概説Ⅱ
第3回 外国語の文理解プロセスにおいて動詞の下位範疇化情報はいかに利用されるか
第4回 関係節の理解はなぜ難しいのか──外国語文理解における処理負荷の影響
第5回 外国語の文処理プロセスにおいて形態統語・意味情報はいかに利用されるか──眼球運動・事象関連電位からの検討
第6回 外国語学習者の文産出―脳内にどのような統語表象をもっているか
第7回 外国語学習者の文産出プロセスにおいて語彙検索処理の負荷はどのように影響するか
第8回 総括/中間試験またはレポート
第9回 シャドーイング訓練によって日本語学習者の発音はどう変化するか
第10回 文章理解の個人差の要因とタスクの効果──眼球運動測定による検討
第11回 処理の視点からみた外国語学習者困難──文法操作力を高める
第12回 音声による模倣・復唱は未知単語の学習の初期プロセスにどのような役割を果たすか
第13回 外国語単語の音声と意味の連合はどのように進むのか──脳科学から探る外国語の語彙習得
第14回 外国語の産出と理解プロセスの熟達化に関わる脳内メカニズム──fMRIによる検討
第15回 総括/期末試験またはレポート

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